ページスピードがSEOを左右する!表示速度を改善してCVにつなげる5つのステップ
更新日:2025-08-07 公開日:2025-08-07 by アツシバ
「最近、サイトの表示が遅く感じる…」「検索順位が下がってきた気がする」そんなお悩みを抱えるWeb担当者や情報システム部門の方も多いのではないでしょうか。
今やWebサイトは、企業の「営業の顔」。中でも「表示速度」は、ユーザー体験はもちろん、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)やCV(コンバージョン:お問い合わせや資料請求などの成果)にも大きく影響する重要な指標です。
本記事では、表示速度が遅いことで発生しやすい課題を整理し、今すぐ取り組める5つの改善ステップを紹介します。
表示速度が遅いことで起きる主な3つの問題
1.SEO評価が低下する
Googleは検索順位の評価指標として「ページ表示速度(Page Experience:ページエクスペリエンス)」を重視しています。その中核をなすのがCWV(Core Web Vitals:コアウェブバイタル)と呼ばれる指標群です。2024年3月には、新たにINP(Interaction to Next Paint)が正式に追加されました【※1】。
最新のCWV(2025年5月現在):
・INP(Interaction to Next Paint):ユーザー操作に対する応答の速さ
・CLS(Cumulative Layout Shift):視覚的なレイアウトの安定性
検索エンジンからの直接的な流入に加え、音声検索やAIによる自動応答での情報提示を想定したAEO(Answer Engine Optimization)の観点でも、ページ表示速度は非常に重要です。
2.ユーザーの離脱・CV率の低下
Googleの調査【※2】によると、ページの読み込みにかかる時間が1秒から3秒に増加すると、ユーザーの離脱率が約32%上昇すると報告されています。また、表示速度が約3秒遅くなると、CV 率が最大50%低下するというデータもあります。
さらに、表示速度をわずか0.1秒改善しただけで、CV率が8.4%向上したというという事例も報告されています【※3】。
表示速度は、単なる技術的指標ではなく「成果」にも直結します。
3.業務効率の低下・社内外の信頼喪失
遅い社内ポータルやパートナー向けシステムは、「使いづらい」「重い」と感じられ、業務の生産性低下や信頼性の毀損につながることも。Webは社外顧客向けだけでなく、社内のデジタル基盤としても快適さが求められています。
表示速度が遅くなる主な原因とは?
原因カテゴリ | 詳細 |
---|---|
画像・動画の最適化不足 |
圧縮されていない素材や大きすぎる画像が読み込みを圧迫 |
JavaScript・CSSの肥大化 | 不要コードや同期読み込みにより遅延が発生 |
外部スクリプトの多用 | ウィジェットや広告タグなどの読み込みにより表示が遅延 |
サーバー性能の不足 | 共用環境や物理的距離により応答時間が長くなる |
キャッシュの活用不足 | 毎回のフル読み込みでサーバー負荷と表示時間が増加 |
表示速度改善の5ステップ
1.画像・動画の最適化
- WebP形式への変換:従来のJPEGやPNGより軽量な画像形式
- 適切なリサイズ:必要以上に大きな画像を読み込まない(レスポンシブ対応)
- lazyloadの導入:スクロールに応じて画像を後から読み込む機能
2.JavaScript・CSSの軽量化
- 未使用コードの削除:使っていないスクリプトやスタイルを除去/li>
- ファイルのminify(圧縮)処理:不要なスペースや改行を省いて圧縮
- sync / deferの設定:必要な処理だけを後から読み込む設定
3.外部スクリプトの整理
- 不要なタグ・ウィジェットの削除:読み込み負荷の削減
- Google Tag Managerで読み込み制御:タグの一元管理と最適化
4.サーバー基盤の見直し
- CDNの導入:世界中に分散されたサーバーからの高速配信
- 国内リージョンや専用インフラへの切替:物理距離や混雑の回避
- AWSやさくらなど高性能なクラウド環境への移行:スケーラブルで高性能な環境
5.定期的なパフォーマンス診断
- PageSpeed Insights、Lighthouse、GTmetrix などを活用:速度の可視化と改善点の発見
- CWVスコアの継続的モニタリングと改善:SEOへの影響指標を安定して維持
表示速度改善は「成果を出す投資」
高速化は単なる技術対策ではなく、SEO改善、ユーザー満足度向上、CV向上に直結する戦略的投資です。技術部門だけでなく、マーケティング・営業部門にとっても重要なテーマといえるでしょう。
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参照サイト
【※1】Google Search Central Blog(2024年3月) |