【導入事例】情報が増えても、速くなる。— 東京ゲームショウ公式サイト刷新の舞台裏 AWSとReactで築いた、SMS×Future Spiritsの新しい“速さの基盤”

更新日:2025-09-29 公開日:2025-09-29 by E.M

目次

【導入事例】 ソニーミュージックソリューションズ東京ゲームショウの舞台裏メインビジュアル

株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)様は、「東京ゲームショウ2025」に向けて公式ウェブサイトをリニューアルしました。ビジュアル表現の強化と情報整理の両立を目指し、AWSを基盤とした新しい構成と、Reactベースのフロントエンド開発を採用しています。短納期かつ高品質が求められる本プロジェクトにおいて、フューチャースピリッツはインフラと開発の両面から支援いたしました。

今回は、東京ゲームショウのクリエイティブディレクション全般を担当された、株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ クリエイティブオフィス WEBディレクターの山内貴寿様に、公式サイト刷新の背景や取り組みについてお話を伺いました。

膨大な情報と頻繁な更新への対応が急務に「長く使えるウェブ基盤」の構築が必要だった

東京ゲームショウは、国内外のゲーム関連企業が一堂に会する日本最大級の祭典です。SMSは共催者として、運営事務局や公式Webサイトの企画・運用を長年担ってきました。2025年の開催に向けて、Webサイトをより多くの情報に対応できる構成に刷新する必要がありました。

特に課題となったのは、出展社情報、ゲスト、ステージイベントなど多岐にわたるコンテンツの増加と、その更新頻度の高さです。情報の見せ方にも工夫が求められるなか、既存の仕組みでは運用の柔軟性に限界がありました。

さらに、東京ゲームショウという大規模イベントの性質上、同じ仕組みを今後数年間にわたって継続的に利用できることも重要な要件でした。

こうした背景から「これから数年使い続けられるような設計にしたい」というビジョンが掲げられ、Webサイトの全面的なリニューアルプロジェクトが始動しました。

対策としては、動的な情報更新や柔軟な画面構成を可能にするReactのようなフロントエンド技術を活用し、Webアプリケーション化を進める方向で検討を進めました。また、これを実現するには、フロントエンドとバックエンドの密な連携が不可欠であるとの認識のもと、今後の拡張性と運用効率を見据えた構成の見直しを進めていきました。

安定性とスピードを両立した表現力あるウェブサイトを実現

今回のリニューアルでは、AWS上での堅牢なインフラ構築に加えて、フロントエンドにはReactを採用し、バックエンドのアーキテクチャも大幅に見直しました。その結果、情報量が倍増したにもかかわらず、昨年よりも初期表示速度が向上。
ビジュアル表現に特化した構成でありながらも、軽快な表示を実現できた点は、特に大きな成果として評価しています。

また、アクセスが集中するタイミングでも安定したパフォーマンスを維持できるように設計されており、過去の運用に比べてリスク耐性が大きく強化されました。サーバー構成の工夫により、アクセス過多によるダウンリスクを抑制し、スムーズな情報提供を可能にしています。

【導入事例】 ソニーミュージックソリューションズ東京ゲームショウの舞台裏キービジュアル
東京ゲームショウの公式サイトはイベントのPRやブランディングにおいて極めて重要な役割を担っており、視覚的な訴求力とシステム面の安定性を両立させた今回の構成は、関係者から高く評価されています。

そして、今回の支援の中でも、なによりも際立っていたのは、環境構築のスピード感と、SMS側の専門外となる技術領域への的確なフォロー体制でした。限られた準備期間の中で、要件整理から構成設計、実装、公開に至るまでを円滑に進行できたのは、豊富な知見と実績に基づいた提案と対応があったからこそだと思っています。

特に、実際の運用面での知見を活かしたアドバイスは非常に心強く、バックアップ環境の整備や、アクセス過多を想定したサーバー構成、リスク回避策の検討といった実務的な課題に対してもスピーディかつ的確に対応していただきました。

こうした手厚い技術支援と並走体制は、単なる構築支援にとどまらず、SMSの社内運用体制そのものの底上げにもつながり、今後のウェブ施策全体においても大きな財産になると感じています。

イベントを超えて広がる活用と、次の展開を見据えた継続的な支援に期待

大規模イベントに対応した今回の構成は、拡張性と柔軟性を兼ね備えた技術基盤としても高く評価しています。Reactによるコンポーネント設計と情報整理を行ったことで、運用面でも保守性が高まり、今後の機能追加やデザイン変更にも柔軟に対応できる基盤が整いました。

この成果を踏まえ、同様の技術基盤を活用し、他のゲーム関連イベントや企業プロモーションサイトにも展開することで、より多くのユーザーに快適な体験を提供していきたいと考えています。

今回のサイト構築にあたっては、貴社の高い技術力と柔軟なご対応のおかげで、安心してプロジェクトを進めることができました。 特に、AWSを活用したバックエンドの構築や、開発・検証環境の整備、そしてフロントエンドとの連携においては、非常に頼もしく、大変助けられました。

今後は、継続的な技術アップデートのご提案にも期待しています。本年度から情報が蓄積されていくと考えていますので、情報の最適化やサーバー負荷への対策、さらにサイト休眠時のサーバープランなど、来年以降を見据えたご提案をいただけると嬉しいです。

また、イベントサイトは多くのアクセスを集める性質上、セキュリティ対策の強化も重要と考えています。最新の脅威への対応を含め、今後も継続的なサポートをご提供いただけると心強く感じております。構築から運用、そして将来的な展開まで、引き続き貴社のご支援をいただきながら、より価値の高いウェブ体験を提供していければと思っています。

【導入事例】 ソニーミュージックソリューションズ企業ロゴ 会社名 株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ
設立 1987年8月21日 (発足日:2019年4月1日)
従業員数 1,300名(2025年度7月時点)
所在地 〒107-6214 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー
事業内容 音楽・映像パッケージ制作から物流、EC、イベント企画、デジタル/空間ソリューションまでをワンストップで提供
URL https://www.sonymusicsolutions.co.jp

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