【用語解説】サードパーティCookieとは?廃止の背景とWebサイト・広告への影響を解説
更新日:2026-03-09 公開日:2026-03-09 by Bitmoss
サードパーティCookie(3rd Party Cookie)とは、ユーザーが閲覧しているWebサイトとは異なるドメインによって発行されるCookieです。
2025年4月、Googleは当初予定していたChromeでのサードパーティCookie廃止方針を見直し、「完全廃止ではなく、ユーザーの選択に委ねる」という新方針を発表しました。これにより、利用者の同意がある場合に限り、今後もサードパーティCookieの使用が可能となります。
サードパーティCookieは長年、Web上のユーザー行動を追跡し広告の最適化や効果測定に活用されてきました。しかし、プライバシー保護の観点から、AppleのSafariやMozillaのFirefoxなど主要ブラウザではすでにサポートが制限されています。
Google Chromeも段階的な廃止を検討してきましたが、広告業界やユーザーへの影響、代替技術の成熟度を踏まえ、慎重な対応が取られています。
本記事では、サードパーティCookie廃止の背景や現在の状況、企業やマーケターが取るべき対応についてわかりやすく解説します。
サードパーティCookieとは
Cookieは、ユーザーがWebサイトを訪れた際にブラウザへ保存される小さなデータです。主にログイン状態の維持やユーザー行動の記録などに利用されます。
Cookieは大きく次の2種類に分けられます。
| Cookieの種類 | 概要 |
|---|---|
| ファーストパーティCookie | 閲覧しているWebサイト自身のドメインから発行されるCookie |
| サードパーティCookie | 広告ネットワークなど、別ドメインから発行されるCookie |
サードパーティCookieは複数サイトを横断してユーザー行動を把握できるため、リターゲティング広告や広告効果測定などに広く利用されてきました。
サードパーティCookie廃止の背景
サードパーティCookieの見直しが進んでいる背景には、ユーザーのプライバシー保護意識の高まりがあります。
主な理由は次の通りです。
- ユーザー行動の過度な追跡への懸念
- 個人情報保護規制の強化(GDPRなど)
- ブラウザによるトラッキング制限
- ユーザー自身によるデータ管理の必要性
この流れを受けて、多くのブラウザがサードパーティCookieの制限やブロックを進めています。
Chromeの方針変更と現在の状況
Googleはこれまで、ChromeにおけるサードパーティCookieの廃止を段階的に延期してきました。
- 2022年 → 廃止計画発表
- 2024年 → 廃止延期
- 2025年 → ユーザー選択方式へ変更
方針変更の背景には次のような要因があります。
- 広告主・媒体社への影響が大きい
- 代替技術(Privacy Sandbox)の成熟が必要
- 規制当局との協議が継続している
- プライバシーと利便性のバランス調整
現在のChromeでは、ユーザーの同意を前提にサードパーティCookieの利用が可能とされています。
ブラウザごとのサードパーティCookie対応
| ブラウザ | 対応状況 |
|---|---|
| Safari | ITP(Intelligent Tracking Prevention)によりブロック |
| Firefox | サードパーティCookieをブロック |
| Chrome | ユーザー同意を前提に利用可能(2025年時点) |
今後のWebサイト・広告への影響
サードパーティCookieに依存した広告や分析手法は、今後大きく変化していくと考えられます。
特に影響を受けるのは次の領域です。
- リターゲティング広告
- クロスサイトトラッキング
- 広告効果測定
- ユーザー行動分析
そのため、企業はCookieに依存しないマーケティング手法への移行を進める必要があります。
企業が取り組むべき対策
サードパーティCookieの将来的な制限を踏まえ、企業は次の取り組みを検討する必要があります。
ファーストパーティデータの活用
自社サイトで取得したユーザーデータを活用し、CRMやマーケティング施策に活かす取り組みが重要になります。
サーバーサイドトラッキングの導入
ブラウザではなくサーバー側でデータを処理することで、広告ブロッカーなどの影響を受けにくくなります。
プライバシー保護の強化
ユーザーへの透明性確保やデータ最小化など、プライバシー保護の取り組みも重要です。
Privacy Sandboxへの理解
GoogleはPrivacy Sandboxという新しい仕組みを開発しており、Cookieに代わる広告技術として次のAPIが検討されています。
| 技術名 | 概要 |
|---|---|
| Topics API | ユーザーの興味関心を推定して広告ターゲティング |
| Protected Audience API | 匿名化されたリマーケティング広告 |
| Attribution Reporting API | 広告コンバージョンの匿名測定 |
よくある質問(FAQ)
サードパーティCookieとは何ですか?
ユーザーが閲覧しているサイトとは別のドメインが発行するCookieで、広告やユーザー追跡に利用されることが多いCookieです。
サードパーティCookieは廃止されるのですか?
多くのブラウザではすでに制限されています。Chromeでは完全廃止ではなく、ユーザーの同意に基づいて利用可能な仕組みが検討されています。
サードパーティCookieがなくなると広告はどうなりますか?
リターゲティング広告などに影響が出る可能性があります。そのため、ファーストパーティデータや新しい広告技術への移行が進んでいます。
今後のWebマーケティングでは、Cookieに依存しないデータ活用やプライバシー保護を前提とした仕組みづくりが重要になります。
まとめ
サードパーティCookieは長年Web広告の基盤となってきましたが、プライバシー保護の流れの中で大きな転換点を迎えています。
Chromeでは完全廃止が見送られたものの、「脱Cookie」への流れは確実に進んでいます。
企業のWeb担当者やマーケティング担当者は、ファーストパーティデータの活用や新しい広告技術への理解を深めながら、柔軟に対応していくことが重要です。