【用語解説】DMARCとは?メールなりすましを防ぎセキュリティを強化

更新日:2025-12-11 公開日:2024-04-25 by Bitmoss

目次

【用語解説】DMARCとは?メールなりすましを防ぎセキュリティを強化今回は、メールの「なりすまし」対策に欠かせない技術 「DMARC(ディーマーク)」 について解説します。

2023年10月、Googleは Gmail送信者ガイドライン を更新しました。2024年2月以降、1日あたり5,000件以上のメールをGmailアカウント宛に送信する場合、SPF・DKIM・DMARCの3つすべてのDNS設定が必須となります。

さらに、送信数が1日5,000件未満でも、DMARCとSPF、または DMARCとDKIM のいずれかの設定がないと、Gmailへのメールが届かない可能性があります。

つまり、DMARCは「設定していないとメールが届かない」ほど、メール送信における重要な要素となっているのです。
※ 今回の対象はGmail アカウントのみで、末尾が @gmail.com または @googlemail.com のアカウントが該当します。

DMARCとは

DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance) は、電子メールの送信ドメイン認証技術のひとつです。

SPFとDKIMの認証結果をもとに、メールの送信元アドレス(From)が実際の送信ドメインと一致しているかを検証します。これにより、悪意ある第三者が自社ドメインを使ってなりすましメールを送る行為を防止できます。

さらにDMARCでは、「なりすましの疑いがあるメールをどう処理するか」を受信側にポリシーとして伝えることができます。たとえば「拒否」「隔離(迷惑メール扱い)」「許可」などを指定可能です。

DMARCの仕組み

DMARCは、ドメインのDNSに「DMARCレコード」を登録することで機能します。

受信サーバーはSPFとDKIMの検証結果を照合し、DMARCポリシーに従ってメールを処理します。

  • 認証成功:メールを受信
  • 認証失敗:ポリシーに応じて「拒否」「隔離」などを実施

また、DMARCにはレポート機能も備わっています。
受信側のサーバーが、認証結果やポリシーの適用状況を送信ドメインの管理者に報告できるため、自社ドメインの不正利用を把握・監視することが可能です。

この仕組みにより、継続的なセキュリティ強化にもつながります。

まとめ|メールの信頼性を高める基盤技術

DMARCは、メールの信頼性を高めるための基盤技術です。
SPFやDKIMと組み合わせることで、なりすましメールやフィッシング攻撃のリスクを大幅に減らすことができます。

GoogleがDMARC設定を義務化したのは、それだけこの仕組みが「安全なメール運用」に欠かせない存在になっている証拠です。

技術的な設定は専門知識を要しますが、「自社ドメインを守るための必須対策」として、IT担当者だけでなく経営層も理解しておくことが重要です。

これからメール配信を行う場合は、SPF・DKIM・DMARCの3つを正しく設定し、安全で信頼されるメール環境を整えましょう。

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