【用語解説】CentOSとは?CentOS 7はすでにEOLに、次世代OSで安心運用をはじめよう

更新日:2025-06-19 公開日:2024-05-09 by はる

目次

この記事は2024年12月27日に最新の情報を基にリライトしました。

みなさん、こんにちは。

2024年6月30日に弊社が提供するサーバーOSの一つであるCentOS 7がEOL(サポート終了)を迎え、サポートが終了しました。事前に予測されていた通り、サポート終了に伴いセキュリティリスクが顕在化し、特に既知の脆弱性に対する攻撃やマルウェア感染のリスクが指摘されています。また、サポート終了後には、パッケージ管理ツールであるyumにエラーが発生し、システム運用に支障をきたすケースも報告されています。この記事では、CentOSの概要とEOLへの対策方法などを解説いたします。

CentOSとは

CentOSはオープンソースのLinux系OS(Operating System)です。安定性が非常に高いことから、サーバーOSとして適しており、無償で使えるという利点もあり、主に企業で利用されるWebサーバー、データベースサーバーなどを構築する際の採用率の高いOSです。

CentOSの特徴

CentOSの特徴として以下3点が挙げられます。

  • RHELと互換性が高い
  • 業界標準となっている
  • 有償OSレベルの機能

次に各項目について解説いたします。

RHELと互換性が高い

RHEL(Red Hat Enterprise Linux)はエンタープライズ向けの有償Linuxディストリビューション※で、幅広いプラットフォームに対応しています。CentOSは、このRHELとの互換性が高いです。

CentOSは安定性や機能面もRHELとほぼ同様ですが、無償で利用できるLinuxディストリビューションです。そのため多くの企業から利用されています。

※主にLinuxを使いやすくするためインストーラやアプリケーションなどを添付したパッケージ製品

業界標準となっている

Centは多くの企業に利用されていて、「デファクトスタンダード(事実上の標準)」といわれています。業界問わず、さまざまな企業が導入しているため、参考になるような活用事例や情報が豊富です。OSを使用する上で、困ったことや問題が発生した際に、必要な情報を得られて素早く解決できるということは非常に大きなメリットといえます。

有償OSレベルの機能

CentOSは、RHELと互換性が高く、無償ながら有償OSに近い機能と安定性を備えていることで広く使われてきました。ただし、CentOS 8以降は開発方針が変わり、RHELとまったく同じタイミングでのアップデート提供ではなくなったため、用途によっては代替OSの検討が必要です。

CentOS 8以降の開発方針の変更

充実した機能面や、高い安定性に定評があり、多くの企業で利用されるOSであるCentOSはなぜ、サポート終了となったのでしょうか。

背景には2019年に発表されたCentOS Streamという新しいディストリビューションにあります。

2020年にThe CentOS Projectは、CentOS Streamの開発に全投資を移行するため、別製品であるCentOS Linux製品への開発やアップデートなどのサービスを順次打ち切ることを発表しました。

それにともない2019年にリリースされたCentOS 8のサポートは、当初予定されていた2029年から大幅に前倒しされ、2021年12月31日に終了しました。

CentOSのEOLへの対策

現在CentOSを使用している場合は、サポート期限の終了までに新しいOSなどの後継製品または他社製品へサーバーのリプレースを検討する必要があります。

弊社で取り扱っている次世代OSは、最長で2032年までサポートが提供されています。そのため次世代OSの場合、サポートが終了するまでの間、適切な保守運用を受けることができます。

弊社では、CentOS 7の後継として、AlmaLinux 8とAlmaLinux 9という2種類のLinux系OSを採用しています。AlmaLinux 8はサポート期間が2029年3月までで、AlmaLinux 9は2032年5月までです。


各OSのサポート期間
各OSのサポート期間

しかし、費用やシステムの都合、対応期間の確保などのさまざまな理由でEOLまでに、サーバーのリプレースができない場合があります。その場合は、脆弱性・セキュリティ対策としてクラウド管理型の総合サーバーセキュリティサービス「C1WS」の導入をおすすめしています。

まとめ

CentOSは充実した機能面や、高い安定性に定評があり、多くの企業で利用されるOSです。しかし、CentOS 7は2024年6月30日にEOLを迎え、サポートが終了しました。CentOS 7を現在ご利用中の場合、お早めにリプレースを行うことを推奨します。やむを得ずCentOS 7を引き続き使用される場合は、「C1WS」を導入することで少しでも安全な環境で運用ができると思います。ぜひご検討ください。

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