【3問診断】クラウドとレンタルサーバーを比較|VPS・専用サーバー・さくらのクラウド・AWSの選び方

更新日:2025-12-17 公開日:2025-03-06 by Bitmoss

目次

クラウドとレンタルサーバーの違いが分からない企業担当者へ

企業のデジタル化が進む中で、「クラウドとレンタルサーバーのどちらを選ぶべきか分からない」「セキュリティや運用面が不安」という声を、情報システム部門や管理部門から多く耳にします。

特に近年は、サイバー攻撃の増加や人材不足により、“サーバーを自社で安全に運用できるか”が大きな課題になっています。

本記事では、企業利用で検討されることの多い以下4つの選択肢について、「何が違い、どんな企業に向いているのか」を、ITに詳しくない方でも理解できるように整理します。

  • フルマネージドVPS(V1)
  • フルマネージド専用サーバー(M1)
  • さくらのクラウド
  • AWS(Amazon Web Services)

コスト、セキュリティ、運用負担、将来の拡張性といった観点から、「自社に合うインフラ選び」の判断材料としてご活用ください。

最初におさえておきたいFAQ(よくある質問)

検索でよく見られる疑問に先に答えます。結論を押さえることで、本文の比較が理解しやすくなります。

Q. クラウドとレンタルサーバーの違いは何ですか?

A. クラウドはインターネット経由でサーバーや機能を柔軟に利用でき、拡張性が高いのが特長です。一方レンタルサーバーは、あらかじめ用意された環境を使うため運用の手間が少なく、IT人材が限られる企業に向いています。

Q. 中小企業にはクラウドとレンタルサーバーのどちらがおすすめですか?

A. IT担当者が少なく運用・セキュリティに不安がある場合は、フルマネージドのレンタルサーバーがおすすめです。将来の拡張やシステム連携を重視する場合は、さくらのクラウドやAWSなどのクラウドも選択肢になります。

Q. AWSはなぜ運用が難しいと言われるのですか?

A. AWSは多機能で自由度が高い反面、設計・セキュリティ設定・運用管理を利用者側で行う必要があります。専門知識や運用体制が整っていないと、負担が大きくなりやすい点が理由です。

Q. クラウドのセキュリティは本当に安全ですか?

A. 基盤自体は高いセキュリティ水準で設計されていますが、OS設定やアクセス制御などは利用者側の責任範囲になります。設定ミスを防ぐためには、運用支援サービスやマネージドサービスの活用が有効です。

Q. 将来クラウドへ移行することは可能ですか?

A. はい、可能です。まずはフルマネージドサーバーで安定運用し、体制強化や事業成長に合わせて段階的にクラウドへ移行する企業も多くあります。

まず結論|クラウドとレンタルサーバーの選び方

結論から言うと、最適な選択肢は企業の体制や目的によって異なります。

  • 運用負担を減らしたい・IT人材が限られている
    → フルマネージドサーバー(V1/M1)
  • 国内向けシステムで、コストと柔軟性のバランスを重視
    → さくらのクラウド
  • グローバル展開や高度なシステムを構築したい
    → AWS

「クラウド=万能」「レンタルサーバー=古い」というわけではなく、重要なのは“自社でどこまで運用できるか”です。

クラウドとレンタルサーバーの違いを比較

以下の比較表では、提供形態・コスト・スケーラビリティ・セキュリティ・運用負担といった企業利用で特に重要なポイントを整理しています。

※本比較は2025年2月時点の情報をもとにしています。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

項目 V1 M1 さくらのクラウド AWS
提供形態 仮想専用サーバー 物理専用サーバー クラウド(IaaS) クラウド(IaaS・PaaS)
主な用途 中小企業のWebサイト・アプリ運用 アクセス数の多いサイト、高負荷な業務システム 国内向けのWebサービス、システムの運用 グローバルサービス、高度なシステム
推奨されるお客様 小規模ビジネス、スタートアップ 大規模ビジネス、エンタープライズ 国内向けの中小企業、
自治体
グローバル展開を考える企業、大規模システム構築
初期費用 20,000円(税抜) 98,000円(税抜) 自社で構築する場合、構築にかかる人件費が必要
料金体系 月額固定課金 ほぼ月額固定課金(転送量無料) 従量課金
割引 特になし 年間契約割引 割引パスポート RIなどの割引
スケーラビリティ 低い(スペックアップの上限が低い) 中程度(負荷分散構成が可能) 高い(オートスケール可能) 非常に高い(オートスケール可能)
サポート体制 標準フルマネージド 標準サポート(国内問合せ対応のみ) 標準サポート(無料)+有料サポート(グローバル問合せ対応)
リージョン(データ
センター)
国内(京都) 国内(東京・石狩) 世界各国
カスタ
マイズ性
低い(複数台構成には制限あり) 中程度(複数台、大規模構成が可能) 高い(オプションサービスと組み合わせが可能) 非常に高い(オプションサービスが非常に充実)
セキュリ
ティ
サーバーの基本的なセキュリティ対策は実施済み(オプションも多数) 基本的な機能あり。ただし、利用者側で設定の必要あり 機能としては非常に充実。ただし利用者側で設定の必要あり
運用負担 低い(フューチャースピリッツが管理) 中~高(運用負担はユーザー次第) 高い(設計・運用の知識が必要)
バック
アップ
標準バックアップあり オプション(スナップショット・ストレージ) オプション(EBSスナップショット・S3など)
冗長性 不可 冗長化構成を構築することは可能。ただし同一データセンター内 リージョンを分けて冗長化構成を構築することが可能 リージョン(海外含む)を分けて冗長化構成を構築することが可能
メリット ・手軽に利用可能
・コストが安い
・運用負担が少ない
・高性能な物理サーバー
・安定性が高い
・運用負担が少ない
・国内データセンターで高速通信
・コストパフォーマンスが良い
・スケールしやすい
・グローバル展開可能
・多様なサービスとの連携が容易
・柔軟なスケールが可能
デメリット ・物理サーバーより性能が劣る
・自由度が低い
・VPSよりコストが高い
・物理障害時の復旧に時間がかかる
・AWS等に比べると機能が少ない
・海外展開には不向き
・設定・運用が難しい
・管理負担がある
・料金が高め
・為替相場に左右される
・設定・運用が難しい
・管理負担がある

結局どれが良い?迷ったらまずはこの3択

比較表を見たあとに迷いやすいポイントを整理します。まずは「運用できる体制があるか」で候補を絞るのが最短です。

  • 運用を任せて安全に始めたい:フルマネージド(V1/M1)
  • 国内向けで柔軟性とコストのバランス重視:さくらのクラウド
  • グローバル・高度な要件が前提:AWS

用途別|おすすめサーバー・クラウド早見表

「自社に近いケース」から候補を絞り込み、次の検討(費用・体制・移行難易度)へ進めます。

こんな企業におすすめ 最適な選択肢 理由(判断軸)
IT担当者が少なく、運用やセキュリティが不安 フルマネージドVPS(V1) まずは低コストで開始し、運用負担を抑えられる
高負荷な業務システムを安定運用したい フルマネージド専用サーバー(M1) 物理性能と運用品質を優先し、障害対応も任せやすい
国内向けサービスで拡張性も重視したい さくらのクラウド 国内DC・費用が読みやすく、拡張にも対応しやすい
グローバル展開や高度なシステムが必要 AWS サービス連携・拡張性は最大級だが、運用設計が重要

3問でわかる|おすすめの選択肢 簡易診断

設問にチェックを入れるだけで、候補の方向性が整理できます(結果は目安です)。

Q1. 運用(保守・更新・障害対応)を社内で担えますか?
Q2. 主な利用範囲はどちらですか?
Q3. 近い状況はどれですか?

次にやるべきこと|無料で「候補の絞り込み」を短時間で終わらせませんか

比較表まで読んだ時点で、残る論点はだいたい次の3つです。

①運用体制(誰が管理するか)/②必要なセキュリティ水準/③費用の見通し

これらをヒアリングし、「V1・M1・さくらのクラウド・AWSのどれが最短で合うか」を整理します。

  • まだ要件が固まっていなくてもOK
  • 移行の前提がなくてもOK(現状維持の判断も可)
  • 無理な営業は行いません

無料で「最適な選択肢」を整理する(相談する)所要:短時間/オンライン可

セキュリティが不安な企業が注意すべきポイント

サーバーやクラウドを選ぶ際、見落とされがちなのが「運用時のセキュリティ」です。

  • OSやミドルウェアのアップデートは誰が行うのか
  • 不正アクセスや障害発生時に誰が対応するのか
  • バックアップや復旧体制は整っているか

AWSやさくらのクラウドは高機能なセキュリティ機能を備えていますが、「設定・運用は利用者側の責任」となります。

一方、フルマネージドサーバーでは、これらを提供側が担うため、専門人材がいない企業でも一定の安全性を確保しやすいという特徴があります。

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無理な営業は行いません。まずは情報収集の一環として、お気軽にご相談ください。

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